気持ちはわかるけど・・・

そのピアノ発表会のパンフレットには「写真撮影やビデオ撮影はご遠慮ください」みたいなことが書いてあったんだけど、かなり多くの人は写真やビデオを撮っていた。
特に強く注意されたりとか、そういうこともないのでみんな思い思い、自由にやっていた。

まぁ迷惑にならない程度なら、そういう気持ちもわからないではないので許せるけど、ちょっと頭にくるのは携帯で派手な音を出して撮ってる人。一応さ、音楽を聴きにきてるのにそれはないんじゃないの?って思う。しかも1回とか2回じゃないの、自分の期待通りの画像が撮れなかったのか、何回も何回も撮ってる・・・。
そんなんならビデオにすればいいじゃん。(ビデオも撮ってたかも。)


ところで、ビデオと言えば・・・
実は家はビデオがないし、写真(デジカメも含めて)も滅多に撮らない。それって寂しいような気もするけど、なにか本当は人間、その方がいいんじゃないかなぁ〜って、今日ちょっと思った。
というのも、ピアノを弾いてる時にミスして少し間があいてしまったり、失敗したところをあらためて弾いて、また失敗したり・・・というような場面もあって、そういうのがビデオに残っていたら、撮られた本人としてはイヤじゃないかなぁ〜って思うの。
そりゃ、何年も経てば「あぁ、あの時、何回もミスしちゃったんだよね、アハハ・・・」って笑えるかもしれないけど、そういう場面で失敗した時の気持ちって「どうしよう」みたいなすごく恥ずかしかったり、悲しい気持ちじゃない?そうでもないのかなぁ、私だったらそうだと思うんだけど。
で、たとえばスポーツ選手とかが自分のフォームとかのチェックのために撮ってるようなビデオと違って、たぶん見るのは家族だったり、親戚の人だったりすると思うんだよね。その場にいたり、後で「発表会、上手に出来たねぇ」なんて言われたら、なんかいたたまれないような気がするのは私の気が小さいだけかなぁ。うわぁ〜見られた・・・みたいな。

人の記憶の中だけなら、発表会のその瞬間だけだし、その場面を見た人もそういうミスをわざわざ話さないと思うし、ミスみたいな細かい部分は良かったことに帳消にされて、みんな結構すぐに忘れてくれると思う。けど、ビデオってなんだかミスの証拠が残ってるみたいでヤな感じ。
これって、私が古い昔の人間だからかしら。っていうか、たぶん普通の人は「良かった事実を残しておきたい」っていう気持ちのほうが「少しのミスが残るのがイヤ」っていう気持ちよりも強いってことかな。まぁ、どっちにしても考え方が古いんだろうなぁ、私って。