投扇興を体験してきました

長野県長野市松代町の「旧樋口家住宅」で無料体験があるということで行ってきました。


ご存知の方も多いと思いますが、的(たぶん正式名称があると思いますが)に向かって扇を投げて(当てて)落ちた状態により点数が決まるという遊びです。
テレビなんかで結構よく取り上げられていて、一度はやってみたいなぁと思ってましたが、如何せんそこそこ近いところでやってるというのを聞いたことがなく、当然「道具」もない。だから今回このイベントがあると知り「おぉっ!!」と思いました。どうせ誰も興味がないだろうから一人で行くつもりでいたら、なんとダンナが喰いついてきて、一緒に行きました。


イベントも終わりに近い時間に会場に着くと、どうやら体験している人はいないようで、ベテラン?の人達が試合をしていました。お正月だしイベントということもあるだろうし?男女共着物姿でやっているのは風流です。



で、体験させてもらいました。
アタシ、扇って投げると手から離れて30センチくらい先で床にカーン!と落ちる印象でしたが、意外にそうじゃないとわかりました。(わかります?この30センチとか50センチ先にストンと「墜落」するイメージ・・・。)
大雑把なやり方としては手を軽く握った感じにして人差し指側を上にして、そこに扇の骨の方を上にして載せて親指で押さえるというか、落ちない程度に支える感じ。で、投げる時に親指で押してやる感じです。
あ、利き手片方だけでやって、扇を持たない方の手は膝に手を置きます。
言葉で言うのは簡単?ですが、これがなかなか難しい。
アタシの中ではどうしても扇がストンと墜落するイメージが強く、遠くに飛ばそうっていう気持ちがものすごく強いわけです。で、その気持ちはそんなに間違ってはないのでしょうが、気持ちだけが空回りして、結局的の手前に落ちたり、逆に的より遠くに飛んだりと、とにかく的にかすりもしない感じ。あと、親指で支えるっていうのも投げる前に落ちそうで・・・結局支えるよりは親指で「つまんでる」くらいな感じになってしまい、投げる時に「押し出す」ことが出来ない。
イヤ、ホント、これはなかなか難しいです。



結構何回も投げさせてもらい、せっかくだから試合をしましょうということでダンナとやりました。
そうそう、キチンとした距離みたいなのもキマリはあると思いますが、体験ではざっと8畳(たぶん)の真ん中に的があって、両端に座って交互に投げる感じでした。(これが正式なものかどうかはわかりませんが。)
最初にそれぞれサイコロを振って数の多い方が先行だったかな。
で、一投ずつ五投して、座席の位置を変わって同じように五投して終わり。
そういえば、的を置く台に扇子の骨(たぶん要の方の骨)が当たると「こつり」とか言う「−1点」なのですが、アタシとダンナはそもそも的に当たらなく、それで「こつり」は何度かある感じで・・・これでは単純に「0対−2」みたいなスコアになり兼ねないじゃないですか。だからその減点はカウントされてなかった感じでした。
結局9−1で(たぶん)ダンナの勝ちでした。



なんというか、ちょっとイラっとしますが、なかなか楽しい。
ベテランの皆さんは落ちた状態からの点数もちゃんと頭の中に入っていて、その状態の名前がスラっとすぐに出てくる。
なんでもそうですが、その道に精進している人達はすごいです。



その後、観光している人が入ってきたりしたので、まったく初心者のアタシ達までが「体験するといいですよ、楽しいですよ、アタシ達も今初めてやらせてもらったんです、どうぞ、どうぞ」と勧めて、入れ替わりで帰ってきました。



う〜ん・・・正直に言うと、近所の公民館みたいなところで毎週やってます、みたいなのがあればちょっとやってみたいですが、わざわざ時間をかけてあそこまで通ってやるのはちょっと負担です。
でも、もし来年もイベントがあればまた行ってみたいなぁ。


まぁ、面白い、面白くないはそれぞれの趣味の問題ですが、コレは死ぬまでに一度やってみて損はないです。
イヤ、日本人として一度は体験すべき(?)かも。