ヴィオラダ・ダ・ガンバ リサイタルに行ってきた!

ヴィオラダ・ダ・ガンバという楽器の存在は知っていて、実際の演奏を聞いてみたいなぁと思っていました。
これに限らずですが、たまに「当時はこういう感じでやっていただろう」みたいな、楽器はもちろんですが編成とか、そういうコンサートがあったりしますが、アタシはそういうのも近くであればすごく行きたいと思っています。
けど、田舎ということもあり、またアタシ自身が遥か遠くのコンサートにまで行くだけの(色々な)余裕がなく、今回新聞に載っているのを見て「これは!」と思い行ってきました。なんてラッキー♪



「盛夏・酒蔵に響く ヴィオラダ・ダ・ガンバ リサイタル / 品川 聖」



場所はしなの鉄道戸倉駅前の坂井銘醸さんの「昭和蔵」です。(「昭和蔵」は登録文化財
アタシ、以前どこかで書いてるように思いますが、こういうホールでないところでやる演奏会とか展覧会みたいなのが結構好き。
キチンと音楽「だけ」を聴きたい人には不評かもしれないですが、なんというか、外の風の音とか、まぁそこまでなくてもいい道路を通る人の声や車の音とか、そういうのも全部含めて「いい感じ」と思っています。
(実際、ちょうどその時は演奏はしてなかったですが「市役所からのお知らせ」みたいな屋外放送?がバッチリ聞こえました。流石にその時は一時中断みたいな感じでしたけど。)


会場の「昭和蔵」の中もホントにいい感じです。
天井が高いです。



さて、ヴィオラ・ダ・ガンバについて・・・アタシはそもそも音楽を全くやってないし、もっというならものすごく音楽に対して情熱があるわけでもないので、とりあえず今回アタシが知ったことを書きます。(いただいたパンフレットに書いてあったことも含めて。)


古楽器ヴィオラ・ダ・ガンバの「ガンバ」というのは「脚」という意味で脚で楽器を抱えて(挟んで)演奏します。
今回の演奏会で使われていたのは7弦で、4度調弦だそうです。(上からレ、ラ、ミ、ド、ソ、レ、ラ「ド」は例外とのこと。)


楽器の上の方(ここの名称を知りません、すみません)には顔が彫られていて、これは船の舳先に女性(女神?)が彫られているのと同じだそうです。
「作ってる人の趣味ですか?」とお尋ねしたところ「・・・まぁそうです。」とのことです。
単純に「趣味」なんて言葉を使ってしまいましたが、作っている人の祈りみたいな、気持ちが込められたものだと思います。(見た目は本当に「好み」かもしれないけど。)


弦は羊の腸で出来ていて湿気に弱く(敏感てことかな)梅雨時?は大変、困るそうです。弓は馬の尻尾。
弓の持ち方は(珍しいそうですが)アンダーハンドです。


ホント、楽器をやってないアタシにはなにがフツーかフツーでないかわかりませんが、ド素人的には「毛」の部分には触れないのがフツーみたいに思っていたので、ガッツリ手で持っていることにビックリしました。
箸の持ち方と同じ、ともおっしゃっていたような。




演奏を聞いての感想は・・・



アタシってホントに音楽通じゃないから、そこまで色々な曲を知ってるわけじゃないです。そんなアタシみたいな人間のためにメジャーな曲もやってくださってすごく良かったです。楽器や作曲された当時の背景なんかの説明もあって、こういう「きめ細かい」みたいな演奏会がホントに好きです。
で、ホントに知識のないアタシですが、一番良かったのは「聞いたこともない」アーベルの「ヴィオラ・ダ・ガンバのための27の小品」でした。コレはホントに特に良かったです。やっぱり「〜のための」ってことはソレ用に作曲されてるってことですよね?違うのかな。
楽器の良さというか特長というか、そういうのが如何なく発揮されてる曲って感じがしました。
これはもう(アタシだけが知らなかったのかもしれないけど)世間の皆様にもっと広く知られるべき曲だ!と思いました。


最後になってしまいましたが演奏家の品川聖さんのプロフィールから(ザックリですが)・・・
3歳からヴァイオリンを始め、学生の時には古楽器ヴィオラ・ダ・ガンバを専攻されていたようです。(すごいなぁ。)
その後ベルギーに留学、留学中にソロ・デビューし、2006年からは「J.S.バッハ:ガンバ・ソナタ全曲」のコンサートを毎年やっているそうです。(これもすごい。)
品川さんは北アルプスの山小屋なんかでもコンサートをやっているらしく「フィールドを歩く演奏家」としても注目されているとのこと。



皆様(特に全く知らない人)是非一度聞いてみて欲しいと思います。



※坂井銘醸さんではこういう企画を「ぼちぼち」やっているようです。
※次回?は9月29日18時30分〜「酒蔵ビアガーデン 感謝イベント 高山賢人 二胡コンサート」です。
※席数限定です、是非どうぞ。(昨年大盛況だったみたいです。)


というわけで?ピアノも置いてあったりする・・・。