一人で暮らしていることがシングルなのか?

NHKラジオで「シングルの生き方」だか「シングルをどう生きるか」みたいなのをやっている。
あたしはたまたま途中をちょっと聞いただけなので、ひょっとしたら勘違いをしてるかもしれない。全部聞いていたら印象はまた違ったかもしれない。けど、なんだか引っ掛かったので書く。


今日のゲストの人は、なんだかまるで「シングル」で生きてることが一番いいことのように言っていたように思えた。(しつこいようですが全部通しで聞いたわけじゃないので私の勘違いかもしれないことは強く言っておきます。)なんだろ、一人はいい、一人なら24時間自分の好きなように出来て、好きな時に好きなものを食べて・・・みたいな感じ。あと、一人を楽しむ「技術」(←という言い方ではなかったかもしれない)を身に付けなくちゃダメよ・・・みたいなことも。


なんだか疑問。番組中にはリスナーからの投稿で、一人でいることになんの不自由も感じないみたいなのも紹介されていた。
ふぅ〜ん・・・と思った。



私にも、たぶん番組でいうところの「シングル」の友達がいて、個人的に本当にすごいなって思っているけど、私自身としては一人で暮らしていようが、結婚していようがどっちがいいとかどっちが悪いとかっていうのは誰にも言えないことだと思ってる。各自が納得してればそれが一番いいことだと思ってる。

結婚している人みんなが「精神的に弱い」人だとは言わないけど、少なくとも私は精神的に誰かに寄りかかりたい人で、例えば結婚していなかったとしてもダンナのそばにいたいと思ってる。でもだからと言ってなんでもかんでもダンナがいないとダメとかいうことはなく、例えば趣味とかそういうものは全然違うし、現実の生活を見ても、特に今はダンナが単身赴任中のこともあり、一緒にいる時間なんてほとんどない。何をもって「シングル」というんだろうか?一人暮らしをしていることが「シングル」なの?


で、今日のゲストの話の中で「友達は必要」という話しがあったの。例えば身体の具合が悪いみたいな「いざ」っていう時には友達がいないと困るって。でもさ、そういうことを言ったら例えば配偶者の代わりに友達が必要ってことで、一緒には住んでいないけど、つながってる誰かが必要ってことでしょ。なんかさ、決まり文句「人は一人では生きられない」みたいな感じじゃない。「一人で生きてる」と思っても結局一人じゃないんじゃないのかな。
で、更に、「なんか最近雨戸が開かないけどどうしたんだろ」って思われて中を見たら死んでましたっていうのが理想だ、みたいな話しもしてたの。家族とかが一緒に住んでいたら具合が悪かったらすぐに病院に連れていかれてチューブとかをつけられてそのまま死ねないみたいな。
でもさ、本当の友達だったらさ、「体調悪いんだったら病院に行ったら」とか「一緒に病院に行こう」とか言うような気がするのよね。そうじゃなくて、死んでから発見してくれるのは「役目」としてその人が必要だっただけで「友達」とは違うんじゃないのかな。


「精神的」「経済的」「要員として」、いずれにせよ、人は誰かを必要としているように思う。「一人で暮らしていてなんの不便もない」と思っている人は自分のことがよくわかってないんじゃないのかな。
「二人でわかち合う」なんて幻想よって言っていたけど、「一人でなんでも出来る」と思っているのもまた幻想なのでは。
一人で生きてるように思えるのは繋がっている線が見えていないだけなのでは。