沈金教室/信州須坂 豪商の館 田中本家博物館(長野県須坂市)

091103貧弱ですが・・・

かなり日にちが経ってしまいましたが、ちょっと前に沈金(ちんきん)教室というのに参加してきました。
沈金というのは輪島塗の工程のひとつで、漆器に線や点を彫って絵を描いてそこに金粉(金箔)を入れて模様を浮き上がらせるというものです。
こういうふうに漆器を「飾る」ことを「加飾」というらしいのですが、この「加飾」には沈金のほかに蒔絵があります。


で、体験したわけですが・・・メチャクチャ難しいです。一応練習ということで彫る練習もしたのですが、私個人としては直線を彫るのは比較的ラク(あくまでも「比較的」という意味です)に出来るのですが、曲線というものが「全く」彫れないのです。例えば大きな円を描く感じだとカーブが緩やかなのでまぁなんとかそれっぽく彫れないこともないのですが、これがもっと小さな円だと全く上手く出来ません。正直こんなに難しいものとは思っていなかったです。あと、線の太さ。これが思うような太さに出来ないのです。私の場合は本当に細い線ばかりで、別に意図的に細くしているわけではなく、太くしたくても太く出来ないのです。だからなんというか、本当に貧弱な感じになってしまいました。
難しいです。


絵を描くことも私にとっては難しいことですが、それをその通り?彫るということは更に難しいことです。


まぁ、こういう職人の「技」みたいなものを初めて体験するって人間があっという間に習得出来るはずのないことは十分承知しているのですが・・・でもなんだかちょっと凹んだりもします。あ、でもそんな貧弱な作品でも完成するとうれしいのも事実です。


彫る部分だけを体験し、先生に金粉を入れてもらい(入れた後24時間は触ったらダメなんだそうです、その後はどんなに触っても平気だって・・・)で、完成したのが今日の1枚(画像)です。
はぁ〜・・・なんか納得いかないというか・・・次回がもしあったら再チャレンジを望みます。


↑先生が用意して下さった下絵とそれをなぞって作った製作品。下絵と同じものが出来るはずなのですが・・・。



さて、会場となった「豪商の館 田中本家博物館」ですが、見事です。私は初めて行ったのですが、流石「豪商」です。これが個人のお宅だった(というか、ひょっとして今も個人の所有なのかな?)とは本当に驚きです。あ、でも今もお金持ちはこれくらいのお家に住んでいてちっともビックリしないのかな。
とにかく敷地の広さや建物のつくり、庭の池や植木なんかが本当に立派で「へぇ〜・・・」って感心してしまいました。
職員の方のお話では春は桜も咲いてとってもきれいだし、とにかくいつきて見ても素敵ですよ、とのこと。春に行ってみたくなりました。





しかし・・・どうやら須坂は城下町とのことで本当に道がわかり難い。辿り着くまでの「順路」みたいな矢印は出ていたのかもしれませんが、少なくとも私とダンナは全くそれを目にすることはなく、道に迷いながらウロウロし、ようやく「駐車場」という表示を見て(実はそこも通り過ぎそうになった・・・)「あ、ここ、そうじゃないの?」と気付いたぐらいです。これって、なんとかならないものでしょうか?
この辺りだと小布施が有名だと思うのですが、ここももうちょっとアピールして小布施観光に来た時に一緒に観光してもらう・・・とかしたらいいんじゃないかと思います。
個人的には本当に立派で来て見て損はないと思いました。(ただし・・・ここ一軒だけのために観光に来るっていうのにはちょっとムリがあるかも・・・とは思うので、やはりどこかと一緒にっていうのがいいのではないかと。)


ホームページもあるようなので興味のある方は是非どうぞ。
信州須坂 豪商の館 田中本家博物館(長野県須坂市)