食肉の偽造

色々思った。


社長が会見で言ったらしいね。「安さを追い求める消費者にも責任がある」みたいなことを。

これはさ、提供する側が言ったらいけないよね。こういうのって正に企業倫理っていうのかしら、そういうのの問題よね。


でもね、消費者側としてはこれは当たらずも遠からずって気がする。こういう話が出る度に、たぶん今までも何回か同じようなことを言ってると思うけど、「安いし美味しい」って消費者(買った人)が思ってたとしたらなんの問題もないのでは。
あ、もちろん安全性とかそういう関係のものを全部排除した場合に限ってね。
例えば生協とかみたいに食の安全性とかっていうのを売ってるところにしてみれば、これは「有り得ない」話じゃん。だって、牛肉と思ってるものに豚肉とかひょっとしてその他の全然違うものの肉が入ってたらさ、アレルギーとかさ、そういうことにも関係してくるわけでしょ。最悪死ぬ人が出るかもしれないくらいの重要事項じゃん。


けどさ、そういうことをそれほど重要視しない人にとっては「安くて美味しい」んだったら・・・まぁ、しょうがないなって気もする。色んなものを混ぜたり、とにかく色々なことをしてたみたいだけど、実際に買って食べた人が「これ、マズイなぁ〜」って思ったら次は買わないと思うの。(そうしたらそんなに長い間偽造ってやってられないと思うのよ。)それか「マズイけどこの値段だからなぁ〜、しょうがないか」とかね。どちらにしても納得はしてるわけでしょ。なんかこれくらいになると「本物」のししゃもじゃないししゃもを「美味しい」って食べてるのに近い感じがする。
(気持ちとして「臓器」とか「血」でそれっぽく見せてたとかいうのに抵抗というか・・・嫌悪感はあるけど・・・。)
確かに1回でも「騙された」ことに変わりはないけど・・・。




なんかね、こうやって色々考えていたら、前に書いた「結城紬」のことを思い出した。本物の結城紬はものすごく高いけど、今のところなくなくなってない。それはちゃんと「本物」の価値をわかってる人がいるからだって。
同じように食卓に上る肉にせよ、毎日着てる洋服にせよ、安いものには安い理由が、高いものには高い理由があるんだってこと。そういうのを受け取る側はちゃんとわかってないといけない。
(同業者のコメントで「よくそんなに安く出来るなと思っていた」みたいなのが載ってた。やっぱり普通にしてたら出来ないことだったんだよ・・・。)


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あたし、ちょっと勘違いをしていた。この会社って偽装をする前からちゃんと儲かってる会社だったのね。私は「このままでは会社が倒産してしまう。だから悪いことだとはわかっていたけど、色んなものを混ぜるしかない。」ってくらいに切羽詰った感じだったのかと思ってた。もう社員に払う給料もどうしたらいいか・・・みたいな感じに。(まぁ、どっちにしても悪いことしてるのに違いはないけど・・・。)
なぁ〜んだ、儲かっていたのに、もっと「ラク」に儲けようとしただけだったのか・・・。
それはいけないよね、当たり前のことだけど。