値段

彫金教室の作品展に向けて自分が出す作品の値段をつけている。


自分はそれぞれの作品の原価も知っているし、自分がどれだけ時間を掛けて作っているかも知っている。そして、その作品の「出来」も。



それを考えると本当に値段をつけるのが難しい。
先週だったか、一応みんなで作品を持ち寄り、だいたいの基準みたいなものを決めたんだけど、個人的にはその値段で出すのはちょっと気が引ける・・・っていうのが多い。
自分の作品を安売りするつもりは全然ない。
魂や命を込めてる・・・とまではとても言えないけど、でも全力で作っているつもり。だから、例えば原価割れするほどだったり、工数無視の値段をつけるつもりはない。


でも・・・一方で私はプロじゃないんだよね。プロの人がプロとして仕事してるのとはわけが違う。納期も、お客さんの要求も、そういうものは一切ない。だから、自分自身としての「理想」とか「いいものをつくりたい」っていう気持ちとしてのプレッシャーみたいなものはありつつ、もっとキツイプレッシャーっていうのは一切ないわけよ。
なんだろ、自分自身として「チャレンジ」している感じがすごく強く・・・ちょうど美容院のカットモデルに似てる感じ。私はやってもらったことがないけど、ああいうのって普通の料金より安かったり「タダ」だったりするんだよね?違うかな。なんかね、それに近い感覚がある。まだ技術みたいなものを「売れる」段階にない感じっていうのかな。
そう考えると・・・なんかソコソコいい値段をつけるっていうのが後ろめたい。


ただし、皆揃ってやる以上、自分だけが安いとか高いとかっていうのはよくないことだっていうのはわかるから・・・・やっぱり足並みはそろえていくんだろうな。
すごく複雑な心境。



あ、逆にね、自分の思い入れが強くても値段には反映していかないということもあるから・・・そう考えるとおあいこってことかしら。