ガロンテープ/ガロンレース

方言じゃないけど、死語というか、「死文化」となっていきそう・・・っていうか、ほぼなってると思うので書いておく。


実家から80年くらい前のきものを貰ってきました。
その袖口、裾に縫い付けられているテープのこと。




アタシがもらってきたのは袷のきものなので単衣がどうかはちょっとわからないです。


袷のきものって裏地みたいな感じで八掛がついてます。で、昔の「いいきもの」(と母は表現していた)にはみんなコレを付けていたそうです。
そもそもきものの八掛ってそこは擦れてもきもの本体が破れないため(「だけ」かどうはは知りませんが)のものだったと思います。そこが擦り切れたりしたらそこを取り換えて着つづける、みたいな。(若い頃から着ていると擦り切れる頃には歳もとってるはずなので換える時に色も落ち着いた色にするとか聞いた覚えもあります。)
で、その八掛すら擦り切れるのを防ぐためにこのテープを縫い付ける・・・昔の人は本当に大事に着ていたんだなぁと思います。
(画像では良くわからないかもしれないですが、八掛より1ミリかひょっとするとそれよりも狭いくらいに出して縫い付けてある。)



というか、昔の人は乗り物などなかったので(田舎に住んでる一般人のことです)親戚の家なんかに呼ばれることがあると「歩いて」出掛けたのです。昔は結構近所というか「隣村」ぐらいな範囲に親戚がかたまったりしてた。(隣村と言っても・・・まぁ半径4〜5キロくらいかそれよりもうちょっと広いくらい。)



生活環境の変化で、そもそもきものを着る頻度が極端に少なくなってるのと、きものを着てそんな何キロも歩くってことがまず無い。
だから最近のきものにはいちいちそんなのは付けない。(必要がなければわざわざソコにお金も手間も掛けないのは当たり前。)
あ、もっと言うなら昔は自分で着るきものは自分で手縫いしていたわけで、そしたらやっぱり大事にもしたくなるよね。
(更に言うなら自分で機を織ってたわけで・・・。)


今回母方の祖母のきものを何枚か貰ってきました。
その中には自分で織って染めてもらって自分で仕立てたというきものも入っている。
80年以上も前のきものをアタシが着ようと思ってます。
(ただし着る前に寸法を合わせないと・・・。)